総合健診システムの機能について解説。健診システムは、予約受付から診察、結果の処理、結果報告書の郵送など、健康診断のさまざまな部分から業務を支援してくれるものです。医師や看護師にもメリットがありますが、特に事務担当の負担の軽減、正確な業務の遂行をサポートしてくれます。
健康診断の予約を受け付ける際に、電話やメールなどで予約問い合わせがあるとその応対に時間を取られてしまいます。
また、特に電話の場合は聞き間違いが発生する可能性もあり、トラブルのもとになりかねません。健診システムを使えば、そういったミスを防ぎ、登録業務の負担を軽減することができます。
健康診断の受付から受診の流れの中で、ボトルネックになりがちなのが問診票の記入。健康診断当日に用紙を渡し、記入してもらう流れでは、受付に時間がかかってしまいます。記入漏れなどのチェックに手間がかかるという負担も発生します。
健診システムがあれば、事前に受診者がWEB上から問診の回答を登録することができます。事前に問診票ができあがるので、受診がスムーズになるほか、記入漏れなども自動でチェックし、修正を促すことが可能です。
健康診断の検査結果をまとめて、設定された基準にもとづいて自動で判定してくれる機能もあります。一般的な基準を設定して結果の良し悪しを段階別に判定したり、所見のコメントを自動生成してくれたりします。
製品によっては、企業や団体ごとに判定基準を設定して独自の結果報告を出力することも可能。ニーズに合わせた自動判定が可能です。また、「肝機能」「腎機能」など、検査項目をグルーピングした上で自動判定できる製品もあります。
健診結果の判定まで終わったあと、結果報告書の作成や発送も支援してくれます。
自動判定の結果を報告書に記載し、コメントなども自動生成して報告書作成を効率化することが可能。手作業の部分が少なくなり、ミスを防いでくれます。
発送支援については、帳票を作成し印刷するところまでサポート。再検査・精密検査が必要な場合はその案内状をセットで印刷するなど、発送作業をできるだけ効率よく進めるための工夫がされています。
健診システムでは、データ管理が可能です。健康診断結果を一元管理して、紙媒体での管理から解放されるため、業務効率を向上できます。また、パーソナルヘルスレコードを作成するため、個人の健康意識も向上できることが大きなメリットです。従業員が積極的に健康管理をすることで、業績の向上や安定にもつながります。
受診者管理では、予約や受診履歴の追跡、結果の記録、健康情報などを管理します。効率的に確実な健診状況を把握するためには、健診システムで管理するのが一般的。未受診者の自動抽出やリマインダー機能などで受診率を向上できます。また、二次検査やストレスチェックなどのアフターフォローも可能です。健康カルテとしての活用も期待されています。
健康診断のスケジュール管理は、受診対象者が増えるほど煩雑になりがちで担当者の負担になることもあります。健診システムを導入することにより、健康診断のスケジュール管理を効率的に行うことが可能に。健診の予約や変更、キャンセルなどもシステム上で行えるようになるため、従来のように手間をかけて調整を行う作業からも解放されます。
各種健診業務の効率化、人的ミスの削減といったメリットが期待できる健診システム。その一方で、導入におけるボトルネックのひとつとなるのが、高額な初期費用や月々の運用コストです。
そこでここでは、導入コストを抑えられるクラウド型健診システムを調査。受付・判定・報告まで自動化できるものから、導入実績があり、かつ初期・月額費用が安い3製品を厳選して紹介します。